中村葡萄酒企画

埼玉県戸田市を中心に「ワインを今よりも身近なものにする」活動をしております。

葡萄酒の道具〜保存編① スティルワイン-中村家では

以前から、さぼり場にてワインを販売するのあたって問題となっていた点、そしてお客様から頂いたご意見、それは「1本飲み切らない問題」です。

私も20年前は、勉強だと理由をつけ毎日1本飲んでいましたが、今はもう無理です。大体、1本を2〜3日かけて飲みます。我が家の保存法、そしてレストランでの経験も含めて、皆様の生活にはどれが適しているか、ご案内できればと思います。

 

まずはスティルワイン(発泡していない普通のワイン)の保存道具から。

そもそも、問題は「味が落ちる」ということです。

その原因は、「酸化=空気に触れる」ことで、香りや味わいとしては、ざっくり言うと、果実感が落ちて酸っぱくなっていきます。面白い現象もあります。「二日目の方が美味しい現象」です。少し、空気に触れさせた方が香りが開き、果実味も感じられます。このようなワインは、寿命が長いのでレストランではグラスワインに使ったりします。ワインだけでなく日本酒など醸造酒は、開栓すると酸化が始まるので、それを最低限に抑えると数日間、ワインを楽しめるということになります。

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「ヴァキュヴァン」

まずはこちら。中村家は、これを使っています。多くのレストランでも使っていると思います。使い方は至って簡単。専用の栓をしてポンプで空気を抜きます。「パキパキ」と音がしたら、空気が抜けた合図です。類似品も多いのですが、ヴァキュヴァンが一番壊れないです。ずっと使っているとポンプの滑りが悪くなりますが、内側を洗って薄くオリーブオイルを塗ると復活します。

【長所】

・値段がお手頃。(ネットで¥1,600-前後)

・栓のみ購入可能なので数本同時に飲める。(ネットで2個¥800-前後)

・操作が簡単。

・結構、タフ。

【短所】

・栓を無くす。(栓のみ購入可)

・冷蔵庫に入れた時に栓をぶつけると空気が入る。

・数日間の延命処置。(ワインによりますが3〜4日が目安)

(使用上の注意)

・スパークリングワインには使えません。抜いても泡が出てきますので。

・空気を抜くのは、一杯ごとでないほうがいいです。こまめに抜くと酸化と還元を繰り返し逆に寿命を縮めることがあります。

・冷蔵庫に入れる時は立ててください。寝かせても空気が抜けていればワインは漏れませんが、前述の通り栓をぶつけると空気もワインも漏れます。そして、寝かせると液体の表面積は広くなります。瓶内は真空ではないので立てて表面積を狭くしたほうが酸化は遅くなります。

 

と、いうことで、続いては、強者アイテムをご紹介します。