葡萄酒の道具〜保存編② スティルワイン-すごい道具
前回に続き、ワインの保存道具についてです。前回は「ヴァキュヴァン」をご案内しました。仕組みは単純で使いやすいものです。今回は、科学や技術を駆使したものをご紹介します。
「プルテックス・アンチオックス」
スペインで作られた道具で、一見、ただのキャップです。しかし、この中に技術が詰まっています。使用法は、ボトルにグイッと被せる。以上ですw
どういう仕組みになっているかというと、まずキャップをするとボトルと密着して外気が入らなくなります。そしてキャップに内蔵された酸化防止カーボンフィルターがボトル内の酸素を取り込み不活性ガスを生成します。比重が重いので液面に溜まり、酸化を防ぐという仕組みです。
【長所】
・とにかく手間がない。
【短所】
・ちょっといい値段(ネットで¥2,000-前後)
(使用上の注意)
こちらも立てて保存です。特性上、冷蔵庫の扉側のドリンク入れはやめたほうがいいです。液面が動き不活性ガスも安定しないかもしれません。
(使用した感想)
ヴァキュヴァン同様、数日ならいいと思います。連日、開け閉めだったらバキュバン、数日、放置だったらアンチオックスでいいと思います。数本を常に開けているなら、一つ持っていてヴァキュヴァンと併用がいいかもしれません。
「コラヴァン」
続いてこちら。これはすごいです。初めてサンプルを見た時に驚きました。今では高級レストランで必需品です。開けていないボトルのキャップ部分に挟みます。そのままニードル(針)をコルクに貫通させます。ボトルを傾けてレバーを押すとワインが出てきます。注ぎ終えてボトルを立てるとアルゴンガスが自動注入されます。ニードルを引き抜きます。コルクは元の形に収縮し密閉。瓶内のアルゴンガスが酸化を防ぎます。今ではパーツも増えて、スクリューキャップも対応してます。日本酒もOK。オールドヴィンテージ用に細くメッシュ加工されたニードルもあります。
【長所】
・しっかり使えば保存能力は最強。
・高級ワインでも少しずつ飲める。
【短所】
・本体もスペア部品も高価。ランニングコスト(ガスボンベ)がかかる。
(使用上の注意)
とにかく、壊さないことです。本体は、¥35,000〜¥60,000以上、ニードルは¥7,000〜13,000と高価です、ガスのストックも忘れずに!(2個¥3.000-ぐらい)ニードルを指に刺さないよう、お気をつけください。
原理的には、ボトルを寝かせて保存しても大丈夫です。ボトル内はガスで充満しております。
(使用した感想)
とにかく高いので、レストランで使っているときは壊さないかビクビクしてましたwガスのコストは1杯あたり¥100強ぐらいです。高級ワインをグラスで数ヶ月かけて楽しめます。洗浄などの手入れは簡単です。リーズナブルなワインに使うのは割高になってしまいますので、おすすめしません。
普通にデイリーワインを楽しむようでしたら、「ヴァキュヴァン」で十分だと思います。皆様のワインライフに合わせて購入の参考に瀬ていただければと思います。中村で取り寄せての購入も可能です!