中村葡萄酒企画

埼玉県戸田市を中心に「ワインを今よりも身近なものにする」活動をしております。

ナチュールの共通点〜ビールのテイスティング

まずは作り手について、簡単に。

ジョージア黒海カスピ海の間あたりにあります。
アルメニアに面したカルトリ地方にある家族経営の作り手です。
現当主は、元建築家。父は画家、祖父がワインを作っていました。
祖父の時代にサマーハウスにしていた場所が、現在の醸造所兼住居です。
2002年からワインを作り始め、初リリースは2010年。
無農薬栽培からビオディナミを取り入れ、2017年にはジョージア初、ヨーロッパのビオディナミ認証ワイナリーとなります。

まずはこちら。

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「アルティザン・ブルー・グレープ・エール・ビール」
ジョージア産の大麦、モルト、ホップ、コリアンダー、ワイン酵母を水で煮たものに、
ジョージアの土着品種、「チヌリ」という白葡萄のスパークリングワインを全体の30%加え、発酵槽で3ヶ月発酵。

テイスティングをしてみると、ボトル前半はワインの酸味をしっかりと感じます。
この「チヌリ」という品種は酸味がしっかりある品種とのこと。
コリアンダーのスパイス感、ホップの爽やかさと葡萄の酸味のバランスが取れています。
ボトル後半に進むにつれて、麦の旨みを感じます。これは澱が上がった事と、
酸味に味覚が慣れてきて、それ以外の要素を感じてきたからだと思われます。
コリアンダーの主張と酸味から、スパイシーな料理と抜群に合います。
私は、無性にカレーが食べたくなりましたw
そして、真夏に冷やして爽やかに!というのもアリです。

スパークリングワインが入っているという点で、
「ビール」というカテゴリーから少し離れてしまっているかもしれませんが、
このような自由な発想が、ワインへのエントランスになる可能性を感じました。